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これまでは難民の人口、国籍、亡命の道・経路などについてでしたが、望んでいる国へ着くとどうなるのでしょうか。
下最初のグラフは2014年度にヨーロッパ諸国が「難民として受入れ許可をした人口」と「最大2グル-プ国籍」です。
一部だけを表にすると、
受入国 難民数(人) 最大2グループ
ドイツ 47,555 シリア・アフガニスタン
スウェーデン 33,025 シリア・エリトリア
フランス 20,640 ロシア・シリア
イタリア 20,630 パキスタン・アフガニスタン
スイス 15,575 エリトリア・シリア
イギリス 14,065 エリトリア・イラン
・・・・・(略)
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計 195,755
2014年に受入許可したのは19万6千、上記にある国でスウェーデンとスイスはEUに参加してなく、EUだけでは
184,644人、約18万5千人です。しかしこのグラフにある怪しい面は、フランスが許可した最大グル-プはロシア人、
イタリアはパキスタン人というように、ロシア・パキスタンは戦争してないから不思議です。
二番目のグラフは「難民・移民問題 3」にあったグラフで「ヨーロッパ諸国への亡命申込数」で、2014年の申込数と
許可数を比べると、
申込数 許可数
ドイツ 17万5千 4万8千
スウェーデン 7万5千 3万3千
フランス 6万 2万
イタリア 6万5千 2万
・・・・・(略)
分るように、許可されない難民・移住者が多すぎる、「その人達をどう扱うか」の一貫した方針は未だ無いようです。
そこで昨年9月にEU委員会は会議を開き、EU国皆に難民の割り当てを強制でなく「依頼する」ことになりました。
三番目のグラフが、その割り当て制度です。 http://www.bbc.com/news/world-europe-34193568
一番多いドイツを例にすると、2015年5月までに1万人近い難民をイタリア・ギリシャから受け入れ、9月までに
4万人を入れる、同じようにフランスは9月までに3万以上を受け入れる、という具合です。
しかし、このEU委員会の増加された数も十分ではありません。
ヨーロッパでドイツが一番に難民・移住者を受け入れ、2014年にも5万近く許可したので、2015年に5~6万は
問題ないでしょうが、「2015年にドイツへ着いた難民・移住者は110万人に近い」という記事が今年1月にありました。
http://www.usnews.com/news/world/articles/2016-01-06/germany-nearly-11-million-migrants-arrived-last-year
難民の数が桁違いに多いのはヨーロッパ委員会もメルケル首相も気付いていたのでしょうが、良い解決案が
無かったのか、具体策が出て来ませんでした。
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