春プリマヴェーラ
投稿者:高木伸 投稿日:2015年 3月 7日(土)
春になるとボッティチェリの「春プリマヴェーラ」をぼんやり眺めます。
私は春という季節が好きで、春をもたらす春の女神が好きです。
6人いる女性の右から2番目が春の女神です。
この絵から寓話を作ってみましたのでご覧ください。
◆ある時、天使が春の女神に恋をしました。
春の女神は言います「私はすべてのものに春をもたらす使命があります」
「あなた一人のためのものではありません」
それでもあきらめきれず春の女神に言い寄る天使に、「あなたにかまって
いたら春 が遅くなります」と言って、天使の翼に枷をして飛べなくしてしまいました。
天使は悪くないし、春の女神も悪くない。
あえて言えば天使が叶わぬ恋をしてしまったからでしょうか。
しかし、誰に恋しようと自由。
あなたは天使の恋を愚かだと笑いますか?
春は毎年来ているので、このあとの天使の運命はどうなったのでしょうね。
このままでは天使がかわいそう。
春の女神(フローラ)と天使の様子を、横から見ていた愛の女神(ヴィーナス)
(絵の右から3番目)は、天使を不憫に思い、春の女神に対し恋の魔法をかけます。
すると、春の女神は天使の翼の枷をはずしてしまい、天使の愛を受け入れたでは
ありませんか。
二人が愛し合っている間、春の女神は春を届けることができません。
春に嵐が多く、満開の桜がいっぺんに散ってしまうのはそのためです。
おしまい。